「よっしゃぁビンゴ!」
俺は、悠太のクラスで雄叫びを上げている。
「ふ、風紀・・・すごすぎ」
係員の悠太は唖然の表情。
全部で9個の的がある、その的にボールを投げて当てるというゲームだ。
持ちだまは10球。
俺はノーミスで、全ての的を落としたのだ。
「風紀すご〜い!」
隣で俺の集中力を上げてくれた明日香がいる。
こいつが居なかったら俺はこんな曲芸出来なかっただろう。
女の前ではいい格好を見せる。
これ、男の基本ね。
8個ビンゴを取ると豪華景品のはずなんだが・・・。
これは、豪華といえるものであるのだろうか?
「あ、明日香これ俺からのプレゼント!」
貰った景品を明日香へ渡す。
「ありがとー!」
と、すごく喜んでいるのだが、直ぐその後に、
「え・・・」という言葉が。
「風紀コレって・・・?」
そう、その景品とは
「まぁ、どっからどう見ても、洗濯バサミだな」
「風紀が持って帰ってよ〜」
「はぁ、分かったよ」
明日香は洗濯ばさみ大量を俺に渡してくる。
因みに6個ビンゴは図書券10000円分らしい。
俺は一歩、一歩、悠太の下へ歩み寄る。
「ゆ〜う〜た〜君!これ、10000円分の図書券と交換して欲しいなぁ〜」
少し笑みを作り、悠太に話しかける。
「風紀、洗濯ばさみを持って帰りな」
悠太には負けるね。
その高校1年生とは思えない顔立ち、愛らしい顔立ちの悠太は結構もてているという情報が亮平から入ってきた。
そのせいか、明日香の時と似た感じで、女の客が結構多い。
明日香の場合は男だったけど。
「風紀ぃぃぃぃぃ!早く行こ〜よ!」
明日香は教室のドアの前で手招きをしている。
「はいはい・・・」
心の中で言うつもりが、ついつい声に出てしまった。
「何よぉその嫌そうな返事は?」
「いやいや嫌じゃないよ明日香ちゃん」
優しい笑みを作る俺。
その顔に免じてか許してくれた。
何気に2年生の教室の階に降りていくと、光雄先輩が。
「あっ光雄先輩・・・」
「・・・」
黙る先輩。
「えっと・・・」
「何も言うな」
そう言って、光雄先輩はその場を去っていった。
「ねぇ風紀・・・さっき光雄先輩、喋ったよね!?」
いや、明日香そっちに驚くのか。
「俺は2度目」
「へ〜あんな声してるんだぁ〜」
って、俺の話は無視かい!
「・・・じゃなくて、あの光雄先輩の格好は?」
俺が明日香に聞く。
「え?確か、光雄先輩のクラスは女装フリーマーケットって書いてあったよ」
「そ、そうか」
だからあんな格好をしていたのか。
ビックリド○キー並みにビックリしたぞ。
「あっ!」
「ど、どうした風紀!?」
「写真撮っておけばよかったぁ」
明日香からの冷たい視線が俺に浴びせられる。
「っていうのは冗談でぇ・・・」
そんな熱々?トークをしていた俺たちに誰かが割り込んできた。
「実は冗談じゃねぇだろ」
「うん。実はね。・・・って何で亮平が居るんだ!?」
いつの間にか俺の隣に居た亮平。
「お前が悠太のクラスで全部、的を落とした瞬間から一緒にいた」
亮平は自慢げにそう言う。
あんたは忍者ですか?
「あなたは忍者ですか?とか思ったろ?」
俺の心を勝手に読むのはこの人しかいない。
「龍先輩!前から言ってるじゃないですか!人の心を勝手に読まないでください!」
「心って言うか、顔に書いてあるから」
亮平はうんうんと頷いている。
明日香は、何処何処?みたいな顔をしていたり・・・。
「龍先輩の所は、何やっているんっすか?」
亮平が、スポーツ的敬語を使って聞いた。
「俺たちは・・・なんだっけな?忘れた」
龍先輩。
忘れたは、ないでしょう。
「まぁ頑張って4人で行動しろよ」
「は〜い・・・って4人?」
固まる俺。
いや、多分この状況にいるのは明日香と、俺と、亮平だけのはず。
他に誰が?
「え?その後ろに居る子ってお前等の友達じゃねぇの?」
俺達3人は、朝鮮民主主義人民共和国も驚くタイミングのよさで、後ろを向いた。
「「「凛(ちゃん)!」」」
「エヘ!ばれちゃったか〜。さすが龍先輩ですね」
凛は龍先輩にニコニコして話しかけている。
「って、何でお前が居るんだよ」
俺は凛に冷たく聞いた。
「何でって、私、風紀と一緒に居たかったし?」
「いや、そこ文末に『?』入れなくていいから」
またもや、エヘみたいな行動を取る凛。
はぁ、先が思いやられる。
そこで、見捨てることも出来ない俺達。
仕方なく、凛と共に今日一日行動した。




←戻る    TOP    進む→   
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送